瞑想とは心身療法のひとつで、その歴史は古く、精神を落ち着かせたり、ストレスを軽減させるなど、心身のバランスを整えることに役立ちます。瞑想を継続的に行うことにより、幸福感が増すことで生活の質が向上したり、健康維持増進などの効果が考えられます。実際に高血圧や過敏性腸症候群には効果がある可能性についてのエビデンスもあるとされています。他にも不安感を抑えたり、不眠症にも効果があるのではないかとされています。心と体の鍛錬は、脳、精神、身体、所作の相互作用に焦点をあてています。瞑想には多くの種類があり、世界には500種類もあると考えられています。その中の代表的なものとしてはマインドフルネス瞑想、座禅、ヴィパッサナー瞑想、ヤントラ瞑想、慈悲の瞑想、マントラ瞑想、サマタ瞑想などがございます。その多くには共通した4つの要素があります。できる限り雑念を払って静かにすること(そのためには静寂で安心な環境が求められます)、特定の心地よい姿勢(座位、臥位、歩行またはその他の姿勢)、一点に集中すること(特別に選んだ言葉や語句、物体、呼吸の感覚)、開いた姿勢(判断することなく雑念を自然に去来させること)。基本的には瞑想は安全なものとされていますが、健康に何らかの問題のある人は瞑想を始める前にかかりつけの医療スタッフと話し合い、瞑想インストラクターが病状を把握できるようにしておくことが望ましいでしょう。