フレデリック・ウィリアム・ヘンリー・マイヤース(Frederic William Henry Myers、1843年2月6日 – 1901年1月17日)は、イギリスの詩人、古典学、文学研究家、心霊研究家、心理学者でした。彼は心霊現象の研究を通じて、人間の意識の本質や生存の可能性についての哲学的な問いを探求しました。
マイヤースは、イギリスの心霊研究協会の創設者の一人であり、心霊主義の研究に多大な影響を与えました。彼はまた、超心理学、精神分析、文学的創造性に関する著作を執筆し、19世紀末のイギリスの知識人層に大きな影響を与えました。
彼の最も有名な著作の一つに『人間の人格とその死後存続』(Human Personality and Its Survival of Bodily Death)があります。この著作は、人間の意識が肉体の死後も存続する可能性を探求するもので、マイヤースは心霊主義の現象や精神病理学的な現象、超常現象の研究を通じて、その可能性を主張しました。マイヤーズは科学から白眼視され、宗教からは非難されていた事象を研究し、宗教の根本教義に関わる魂の死後存続や、キリストの復活を始めとする諸現象を、科学的に証明しようと考えたのです。彼が創案した「超常 supernormal」「テレパシーtelepathy」などの用語は現在も使われています。マイヤースは生前から「類魂説」を主張し、個霊は単独で存在するのではなく、グループに属することで、再生した人生での貴重な体験を自分だけではなくグループ全体の財産として共有するという考え方で、このメカニズムによりグループ内の個魂は、何度も永遠に生まれ変わらなくても霊的進化の道を歩むことができるというものである。類魂とは一見するとソウルメイトと同じと思うかもしれないが、まったくの別物で、ソウルメイトとは一般的には、過去生のどこかで関わりを持ったことがある人間のことを指す。また、マイヤースの研究成果により、死者は生前の人格や記憶を残したまま霊界での生活を始める」という考えが正しいことがわかったとされています。