ラップ音の元祖ハイズビル事件
このエピソードは1848年にニューヨーク州ハイズビルに住むフォクス家の次女マーガレットが、「幽霊の音」を聞いたことから始まります。ベッドに入ると音が鳴るのです。やがて、この音の主である霊と交信できることがわかり、フォクス家は幽霊の存在を信じるようになりました。
姉のキャサリンも、マーガレットとともに「幽霊とのコミュニケーション」を試みるようになりました。そして、二人は幽霊とのやり取りを独自の方法で行うようになりました。その方法とは、「ノック」によって幽霊とやり取りするというもので、例えば、「1回ノックするとYES、2回ノックするとNO」というようにコミュニケーションをとりました。
こういった交信を繰り返して、一つの文章を獲得する事に成功しました。その文章によると、音を鳴らした霊は、5年前にこの家に宿泊していた住人のジョン・ベルという男に殺されたチャールズ・ロズマという名の行商人であるというのです。この後、地下を捜査したところ行商人と思われる人骨が発見され、霊界通信との結果が一致することになりました。
フォクス姉妹の「幽霊とのコミュニケーション」は、やがて話題となり、多くの人々が訪れるようになりました。これが、スピリチュアリスト運動の始まりとなり、フォクス姉妹は有名な「スピリチュアリスト」として認知されるようになりました。
ちなみにこの事件の「幽霊の音」が後にラップ音と呼ばれる元となったのです。つまり、ラップ音の元祖ということですね。