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スピリチュアルペインについて

目次

医療としてのスピリチュアルヒーリング・スピリチュアルケア・各種ヒーリング

霊魂の苦しみを癒すスピリチュアルケア・癒しは医療現場でも注目されています。

スピリチュアルは、近年では特に死に際している患者に対する緩和ケアの領域で盛んに使われる語になりました。緩和ケアで重視される「苦痛の除去」の苦痛とは何かが問題になってきたからです。苦痛は一般に、肉体的な苦痛、精神的な苦痛、社会的な苦痛の3つから成るとされてきました。そこにスピリチュアル・ペインが入ってきました。第4の苦痛です。緩和ケアの現場でもスピリチュアル・ペインの存在と重要性がようやく議論されるようになったのはついこの20年ほどの出来事なのです。

意外に思うかもしれませんが、実のところ世界保健機構であるWHOは2002年に緩和ケアについて、「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、 疾患の早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな(霊的な、魂の)問題に対してきちんとした 評価を行い、それが障害とならないように予防したり対処したりすることで、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質、生命の質)を改善するためのアプローチである。」と定義しようとしましたが、宗教の問題が絡むなどと言う理由でこれは実現されませんでした。

スピリチュアルペインに対するケア

多様な価値観を受け入れている欧米ではスピリチュアルペインに対するケアは行われつつありますが、今日の日本においては残念ながら未だなお、スピリチュアル・ペインという言葉がどちらかといえば医療現場では使われでいないのではないでしょうか。科学的根拠、エビデンスなどという言葉が飛び交う医療現場においてスピリチュアルペイン(霊的苦痛)という言葉について深く浸透させることはとても難しいかもしれません。肉体的苦痛は鎮痛薬が有効である、精神的苦痛は抗うつ薬・抗精神病薬が有効である、しかし、スピリチュアル・ペインに有効な薬物はありません。なので、スピリチュアル、霊魂の領域は現代医学の通用しない苦痛のことをスピリチュアルペインであると端的にいうことができます。

人は健康なときには死のことなどを忘れて生活しています。しかし,死が迫って来ると,人生の意味への問い,生きている目的,過去の出来事に対する後 悔,死後の世界などへ関心をもち,人間はこの関心事を追及し,苦悩を持ちます。これから本格的に多死社会を迎える日本においてはスピリチュアルペインを取り除くスピリチュアルヒーリング、スピリチュアルケアはよりいっそう重要になってくることは間違いありません。

療法としてのスピリチュアルヒーリング、エネルギーヒーリング

スピリチュアルヒーリング、エネルギーヒーリングを療法として行いますと、いくら説得したり、傾聴しても感情に変化がない、気分が良くならない患者さんに対して有効性を示すことが度々報告されております。死を受け入れたり、現実に対する焦燥感、パニック状態を緩和するにはただ単に患者さんに優しく接するだけではなく快方に向かってもらう第3の道ということができます。なお、イギリスにおいてはヒーリングを受けたい場合には公的保険が利用できます。

当法人の理事長の私としましてはスピリチュアル・ペインというのは死の際に立たされた人間にのみ襲ってくるものではないのではないか?と考えています。

一見幸せそうに見えても当人は何かに怯え、焦燥感を抱えていたりする場合があるかもしれません。金銭的に余裕があり、家族も自身も健康で健やかであり、何不自由のない幸せなはずなのに現状に満足できずに生きているのがしんどく感じたり、死にたい気持ちが湧いてくるような場合があります。このような感情もスピリチュアル・ペインのひとつではないでしょうか?我々はこれまでの常識では対応できなかった精神的な領域についても深く探求していきたいと思うのです。

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